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切除…そして

アンジェリーナ・ジョリーのニュースが世界を席巻している。
「予防医療の分野の発展」という文脈で語られている。

確かに、遺伝子レベルでの発症リスクはとても気になる。
高いリスクを避けるというのは否めないではないか…とも思う。

なにより、初期発見の高さ、乳房再建術の技術的進歩はここ十数年
とても進んでいる。「癌」に対する考え方も大きく変化している。
世論が「癌」というものを死に至る病気という認識は変わらないものの、
「上手につきあう」という発想で見ている、と思う。

近親者を乳癌からの転移性癌で無くした経験から見ると、
この、「予防…」ということに、なるほど、と思いながら、違和感も感じる。

最後は本人の選択なのかもしれないが、一番大きいのはパートナーの理解
だと思う。乳房は大きなシンボルだ。そのシンボルを受けとめる心の問題が
大きいと思う。パートナーはもとより、子どもを含めて、家族がね。

自分の経験から言うと、いわゆるハルステッド法で脇の下から脇腹まで
えぐりとられた絵面は、言葉を失う。父はどう思ったのか、今でも、わからない。
子ども心に、もうプールにも温泉にも行けないのか…と思った。
行ってもよかったのだが、一緒に入りたいとは言えない…
言えばよかった、今更だが。下着にしても、着るものが大変だった。
いつもポケット式のところに「ガーゼ」を丸めて入れて、嘘の方が立派だよね…
と、笑ったのはいつだったか。
あまり腕が上がらないのに、よく腕を上げる仕事してたよな(と最近、思う)。

癌には放射線治療も伴う。転移への恐怖もある。物言わぬ臓器の癌は
まだまだ予後不良だ。乳癌はステージによって、長い時間をかけて、
肺、脳、腹膜、骨などへの転移する可能性がある。
確か…そんなことを、本を読んで、一生懸命、自分を納得させようとした。

私は…この遺伝子検査はまだまだ自由診療だし、他人事のようで、
とても気になる。TPPも気になる。

昨日、弟と交流戦を見ながら、また5月になったねぇ、ところで、あんた、いくつ
になったの?とのんびり話していた。

こんな穏やかな日々こそ、幸せなんだろうな。
アンジェリーナが求めたものはこういうこと?

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